何もないのが素晴らしい、モロカイ島
最近になってメインの島の仲間入りをしたモロカイ島は、五島の中で一番小さい島。リゾート・ホテルやコンドミニアムが数軒できて、ようやく観光地らしくなってきた所だ。ハンセン氏病の療養所が、島内のカラウパパ半島にあることから、長年、人里離れたというイメージがつきまとっていたのだが、近年、俗化の一途をたどる他の島に比べて、昔ながらのハワイの良さを残すところとして注目を浴び出しているようだ。
モロカイ島の飛行場に降り立ち、予約してある島の西のリゾートへ向かう。畑の中を走る一本道を行き、二つに分かれたら、西の方向へむかうと到着だ。狭い島だけに道もごくごくシンプル。地図などいらないほどだ。景色も畑とヤシの木、それと高い山だけなのだ。カウナカカイという町の島一番の目抜き通りへいってみると、二軒のレストランがあった。一軒は「ホップ・イン・チャイニーズ・アメリカン」という中華料理店。もう一軒が「ミッドナイト・イン」というシーフードの店だ。ハワイまできて中華というのもなんなので、迷わずシーフードの店に入ることに。ハワイのとれたての魚が食べられると、喜んで入ると、店内は地元の人ばかり。メニュつシ−フード・ディナーは「ブロイルド・フィッシュ」ということで迷わずそれを注文した。地元の人が来ると言うことは、おいしい店に違いないと、料理が出るのが待ち遠しい。そして20分後、出て来た料理は、なんと日本の定食屋にある、「焼き魚定食」ではないか。もちろんごはんと味噌汁、おしんこまで付いていた。
人口の50%以上がハワイアンということもあって、一番ハワイらしい姿を残す島がモロカイ島だ。また、西から東へ数本の道が走っているだけの単純な島でもある。最近では、その素朴さに人気が集まってきているようで、観光客も増えている。 モロカイ島の西半分は、平坦な草原になっている。真ん中に立つと、360度地平線という景色が楽しめるのだ。 缶詰用のパイナップルの栽培が産業の中心。東半分には高い山が続き、そこから供給される豊富な水が畑を潤している。缶詰メーカー、デルモンテの畑もたくさんある。 島の西側は、リゾート開発地。ゴルフ場やホテル、コンドミニアムなども出現している。リゾートのビーチ。 リゾートのケプヒ・ビーチでは、シーカヤック・レースが行われていた。 川や湖でやることもあるが、アメリカでは海でするのが人気。島の西にあるカルアコイ・リゾートの、ケプヒ・ビーチに集まった見物客。 普段のケプヒ・ビーチは、人影を見つけるのが難しいほど静かな所。今日はカヤックのレースが行われるということで、大勢の人でにぎわっている。 オアフ島から直線距離にして40キロ、飛行機に乗れば数分で到着してしまうモロカイ島だが、観光地として開発され始めたのは、ごく最近のこと。 モロカイ島のカウラパパ半島。ハワイ王国時代から続いている、ハンセン氏病の療養施設が建てられている所だ。半島事態は平坦な土地だが、その右側には、島の東部まで連なる高い山が続く。療養施設はこの自然の地形を利用して建てられたのだ。 カラウパパ半島近くの牧場で。 モロカイ島の東半分は、このような海沿いの狭い所だけにしか人が住めない山岳地帯が多い。 ハンセン病が、不治の病として恐れられていた時代が去り、ハワイ州政府と合衆国政府が作った近代的な設備は、職員達の努力に因って、快適なコミュニティーに変わってきているようだ。定期便の空から、カラウパパ半島が見える。 モロカイ島には、ダミアン神父にちなんだ記念碑が多く残されている。セント・ジョセフ教会の像。 1876年にダミアン神父が建てた教会。白いペンキで塗られたこの教会は、カウナカカイの町から、島の東端のハラワ湾へ行く途中にある。 モロカイ島北東部の人影のないビーチや、無人島のモカプ島が見える。定期便の窓から。 東の海岸沿いの道の行き止まり。モロカイ島の東端は、ハラワ湾。 ≪≪前へ 目次 次へ≫≫