そして、ロックの町

ブルースの町メンフィスは、同時にロックの町メンフィスともいわれている。ここ、メンフィスのビール・ストリートから世界的なロックスターになった、エルビス・プレスリーは、この町の一番の誇りだ。無名時代、彼がギターを買ったという質屋のウォール・ペインティングは、現在もエルビスのままだし、今ではエルビス・プレスリー・ブルーバードと名付けられている、市内の大通りには、彼の住んでいた家も残されているのだ。

この家は、エルビスが買い取る前のオーナーが使っていた名前「グレイスランド」が、そのまま使われていて、現在は、エルビスに関するテーマ・パークとなっている。十年ほど前にできたこのテーマ・パークは、個人に関するテーマ・パークとして大当たりで、一年中、世界中のロック・ファンがつめかけている。ここは、アメリカでも五本の指に入る、知らない人はいない、代表的なテーマ・パークになっているのだ。

ブルースでしっとりとした夜を過ごし、一夜あけた朝の気分は、すっかりロックンロールだ。当然、最初はエルビスの家へいってみる。まず最初に、入場料を払って、案内の小型バスへ。このバスに乗り合わせたグループが一緒に見学するのだ。グレイスランドには、今でも彼の親戚が住んでいるらしく、彼の飼っていた犬は今も健在だ。家の中を順番に案内してもらっている間も一緒にうろちょろしていた。

おもしろかったのは、やはりゴールド・レコードがずらりと飾られている「トロフィー・ルーム」。それとエルビスが映画で使った車や、世界中の演奏旅行に使ったという自家用飛行機だ。彼が徴兵の年齢に達した時に、世界中のファンから送られて来た、兵役を免除してあげて欲しいという手紙の展示も当時の彼の人気を物語る、興味のあるものだった。家の中を一通り見た後は、庭に作られている、エルビスと彼の家族のお墓の見学だ。彼のお墓は、今も新しい花や、花をあしらった額などで溢れていて、あらためて彼の偉大さを感じさせるものだった。

次は、最近、エルビス所縁の場所として注目され始めているという、「サン・スタジオ」へ。ここは彼が一番最初にレコーディングしたスタジオなのだ。とはいっても、デビュー曲のレコーディングをしたというのではない。ここは、アマチュアの曲を簡単なレコードにしてくれるシステムをもっていたスタジオだったのだ。つまりエルビスもここで、自費レコーディングをしたことがあったというわけだ。メンフィスでは、エルビス観光のもう一つの目玉として、保存することにしたらしい。

世界的なロック・スター、エルビス・アロン・プレスリーの像。

グレイスランドの門にも、彼の演奏中の姿が描かれていた。

ブルース発祥の地、メンフィスのビール・ストリートの入り口に立つ、ロック・スター、エルビス・プレスリーの像。向こうに見えるのが、エルビスがギターを買ったという質屋。

メンフィスのウォール・ペインティングの中にもエルビスを見付けた。

エルビス・プレスリーが住んでいた家、グレイスランドだ。最初に買い取った時から、次々と建て増しを重ねて、現在のような姿になったようだ。彼は、世界中のどこにいるよりも、この家にいるのが好きだったと聞く。

エルビスの生涯を表している、史跡表示。

グレイスランドの周囲の石べいには、世界中の彼のファン達のサインが。

グレイスランドのエルビスの家のおもて玄関。連日大勢のファンが訪れる。

グレイスランドの展示には、エルビスの出演した映画のポスターからステージ衣装、レコーディングにちなんだものなど、彼のファンなら欲しくて仕方ない物がずらりと並んでいる。

徴兵免除を訴えたファンレターの数々。しかし、彼は国民の義務として、兵役についた。

この派手なキャディラックも彼が使っていたもの。1955年のヂャディラック・フリートウッド。

エルビス専用の大型ジェット機。1959年のコンベヤー880「リサ・マリア」号。

ジェット機の中は、座席をすべて取り除き、ベッドルームや、ダイニングルーム、リビングルーム、キッチン、バスルームといった、まるで一軒の家のよう内装だ。

グレイスランドの中を見終わって外に出ると、そこは彼の一族の墓地になっていた。中央がエルビスの墓。一年中、ファンからの花でおおわれている。

熱心なファンは、お墓にかざってもらうために、花輪を思い切りデコレーションして送って来る。

一般公開を始めてからすでに15年以上たったいまでも、グレイスランドを訪れるファンの数は衰えない。

数多くのヒット曲を出したレコードの展示は、グレイスランドの展示の中でのハイライトだ。「トロフィー・ルーム」に並ぶ「ゴールド・レコード」や「プラチナ・レコード」。

大ヒットしたレコードは、「ゴールド・レコード」と呼ばれる。

グレイスランドに展示されていた、彼愛用のギター。

ファンにとっては懐かしい記念品が数多くコレクションされている。

身近なもののコレクション「アップ・クロース」の入り口。

エルビスがアマチュア時代、自腹を切ってレコーディングしたスタジオ、サンスタジオ。その事実が最近発見されて、評判になっている。

数多くのミュージシャンの録音をしてきたサン・スタジオも今ではエルビス一色だ。

メンフィスにある「サン・スタジオ」のレコーディング・スタジオ。

サン・スタジオの建物の中のカフェ。メンフィスの新名所だ。

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