日米親善のワシントンD.C.の桜祭り

ポトマック川河畔や、タイダル・ベイスン池のまわりに何千本とある桜の木。アメリカ国民とってこの桜は、春になってそれらが満開に咲き乱れる様子をみて始めて、春の訪れを実感するといっても過言ではないほど、貴重なものになっているようだ。

実はこのソメイヨシノの並木は、1909年に、当時東京市長だった、尾崎行雄がプレゼントしたもの。最初、2000本の苗木をプレゼントしたのだが、害虫が発生、1912年、改めて3100本の苗木を贈り直したのだそうだ。

それにちなんで、ワシントンD.C.では、桜並木が最も美しい時期に、日米親善の桜祭りをおこなうようになったのだ。四月上旬の週末に行われるお祭りには、花火大会やマラソン、そして国会議事堂脇のコンスティテューション・アベニュの交通を止めて、盛大なパレードがにぎやかに行われる。

当日、パレードが行われる道路の周辺には、早朝からスクール・バスや貸し切りバスがたくさんとまっていた。中にはパレードに参加する人々が、ユニフォームをきて待機しているのだ。また一緒にパレードに参加する、「フロート」と呼ばれる桜の造花を一杯に飾った車の周囲では、ブラスバンドやバトントワラー達の練習も必死に行われていた。

朝早くに出発して、ナショナル・アーカイブの階段の上に陣取った私は、午後遅くなると雨になるかもしれないという天気予報を心配しながらも、なんとかパレードだけは無事終わってくれと祈っていた。例年にない暖冬で桜はすっかり散ってしまっていたのだが、雨はいやだ。先導のオートバイに乗ったパトロール隊に続いて、日本代表のフロートが無事通過したときには本当に安心してしまった。これだけ大きなパレードになると、個人での参加は費用的にもだんだん難しくなってしまうので、ほとんどが大きなスポンサーが付いたものだ。日本航空、全日空といった、日本のスポンサーがついた大きなフロートが次々やってくる。続いて鶴のハッピを着た人々がうちわをふって、かけごえよろしく「お御輿」の登場となるわけだ。

しかし、私がこのパレードで一番印象に残って、楽しかったのは、実は「秋田犬のパレード」だった。

大きな風船をふくらませて、ロープでひっぱりながら、コンスティテューション・アベニュを進む桜祭りのパレード。日本から参加している人々の先陣をきって、おそろいのハッピで登場だ。

カラー・コーディネイトが評判だった子供達のパレードには、ひときわ大きな拍手が送られていた。

日本のお御輿は、パレードのハイライト。日本人だけでなく、地元のアメリカ人も参加している。

ワシントンD.C.に直行便がでるようになった全日空も、日本航空にまけずに大きなフロードで参加だ。

最近アメリカで人気の日本犬。秋田犬を飼っている人達がグループで参加したパレード。

お天気が心配だったパレードだが、一瞬の雨だけですんで本当に良かった。

大きな新聞をくわえてパレードに参加しているのは、地元、ワシントン・ポスト紙。

ワシントン・ポスト紙のマスコットのいぬを小さな木の人形にして参加したピエロ。彼も普段は新聞記者の一人なのだ。

独立戦争当時の大陸軍のコスチュームで参加したグループ。

アメリカ人はパレードが大好きだ。パレードは、日頃の活動を一般市民にアピールする貴重なチャンスなのだ。

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