コネチカットで迎えたハロウィーン
紅葉が終り、そろそろ冬の足音が聞こえてくると、いよいよニューイングランドの子供達が一年で一番楽しみにしている、ハロウィーンの季節がやってくる。
古代ヨーロッパに伝わる、ハロウィーンは、聖人や殉教者の霊をまつるお祭りで、毎年、11月1日の万聖節の前夜、10月31日に行われる。アメリカへはキリスト教と一緒に伝わってきたが、現在ではもっぱら子供のお祭りとして、ヨーロッパよりもアメリカのほうが盛んに行われているようだ。
大きなカボチャ、パンプキンの中をスプーンでくりぬいて、外側に怖いお化けの顔を彫る。この「ジャック・オ・ランタン」と呼ばれる提灯にろうそくをともしてあちこちに飾るのだ。そして当日の夜真っ暗になった頃に、お化けの変装をした子供達がろうそくを持って、「トリック・オア・トリート(お菓子をくれないとお化けがでるぞ)」と掛け声をかけて、一軒一軒訪ねて歩くのだ。
そんな楽しいハロウィーンのお祭りを、今回はジェフの町、ベセルで迎えることになった。祭の数日前に彼の家に到着した時は、子供達は近づいてくるハロウィーンの準備の真っ直中。何せ、パンプキン選びから、変装の用意まで、全部自分でやらなくてはいけないから大変なのだ。
ハロウィーンの数日前には、町の商工会議所が主催する、子供達による、ショーウィンドのペインティング・コンテストが行われた。何年か前から、ハロウーィンのイベントのひとつとして、どうせ飾りつけをするのだからと、町内のショーウィンドを子供達に解放することにしたのだ。早朝、あらかじめそれぞれに一枚ずつ割り当てられている店のショーウィンドの前に子供達が集まる。町内に合図の笛が鳴り渡ると、さあスタートだ。
子供達は全員、一年前の大会が終った日から、来年は何を描こうか考えているので、まよわずどんどん描き進んでいる。一時間後、終了の笛がなる頃には見事な作品が町中のウィンドを飾っているのだ。
道路に散乱した新聞紙や絵の具の片付けを終ると、そのうち審査員の車が町内をぐるりと回り、次ぎは広場で表彰式だ。表彰式の会場は、本番のリハーサルをかねて、コスチュームを着込んだ子供達であふれている。もうすでにハロウィーン・パーティが始まっているような盛り上がりだ。
そして当日、待ちに待った本番がやってきた。夜も更け、真っ暗になった町の中を、準備万端整え、工夫をこらしたコスチュームを着こんだ子供達が、ろうそくの明りをたよりにぞろぞろと歩いてくる。これから町内の各家を、キャンディーをもらって回るのだ。
真っ黒に骸骨の模様を描いたコスチュームや、ゴリラのお面をかぶった子供達が暗闇から突然現れると、いくらわかって待ち構えている私も、何度かびっくりしてしまうことがある。そんな時はお返しに、こっちも突然フラッシュをたいて、子供達を驚かせてやるのだ。
冬の寒さの厳しいこの地方は、紅葉の美しさも格別だ。 ハロウィーン・パンプキンは、自分で買って着て、自分でくりぬく。 この季節、農家の庭先にはパンプキンを売る臨時の店が登場する。「ジャック・オ・ランタン」をつくるだけでなく、パンプキン・パイやパンプキン・スープとしても活躍するのだ。 目と鼻と口の形をあけるのもひと仕事。 くりぬく形によって、表情が全く変わってしまう。 夜になると、なかにロウソクともして玄関におくのだ。 今日は早朝から、ハロウィーンのイベント、商店街のショーウィンドのペインティング・コンテストが行われた。 子供達の技術やアイディアも、年々進歩しているという。 「ハロウィーンの晩にでるお化けの絵なら、絶対に優勝だ」と、一年間考えた絵をがんばって描いている。 スーパー・マーケットのウィンドも子供達で一杯。一番手前の子が今年の優勝者。 ハロウィーンの準備。コスチュームや変装も工夫を凝らして。 ペインティング・コンテストの後の、表彰式の会場では、本番用のコスチュームを着た子供達もいっぱい来ていた。 暗闇の中から、突然こんな3人組みが出没。 ゴーストバスターのコスチューム。となりはインベーダー? 「トリック・オア・トリート」といいながら、玄関のチャイムを押して、キャンディーをもらうのだ。 ゴムのお面をかぶってやって来た子。大きな袋一杯にキャンディーをもらって、演技にも力が入る。 いくら怖い格好をしても、あどけなさが残って可愛い子。ジャック・オ・ランタンのほうがよっぽど怖そうだ。 黒いマントの下にカメラを隠していた私も、一緒にキャンディーをもらってしまった。